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効能効果に注意したい薬 アスピリン原末



添付文書と異なる効能効果(適応症)での処方が疑われるものを疑義照会することなしにそのまま調剤することは指導監査の指摘事項に該当します。




アスピリン原末



アスピリン原末を虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)における血栓・塞栓形成の抑制での処方で出される事例があります。




アスピリン原末の効能効果は以下のとおりです。


1. 関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛
2. 下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
3. 川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)




虚血性脳血管障害への適応は承認されていません。




虚血性脳血管障害の適応があるアスピリン製剤はアスピリン腸溶錠です。





錠剤が服用しづらい高齢者などに、虚血性脳血管障害の適応でアスピリン末が処方されることがありますが、疑義照会の対象です。