ガスモチンの添付文書には以下の記載があります。
本剤を慢性胃炎に伴う消化器症状に用いる際には、一定期間(通常2週間)投与後、消化器症状の改善について評価し、投与継続の必要性について検討すること。
つまり、ガスモチンが初めての患者さんに2週間以上の処方がなされている場合、疑義照会しなくてはなりません。
また、ガスモチンが長期に処方されている患者さんには定期的に消化器症状について聞き取りを行うか、処方医に投与の継続性について確認を行いその結果を薬歴に記載しておくのが良いでしょう。
ガスモチンが2週間投与後、投与継続の必要性について検討しなくてはならない理由
慢性胃炎に対する治療は、自覚症状に対する対症療法が基本です。
薬物療法を行う場合は、症状がなくなれば薬を中止又は減量します。
しかし中止により再び自覚症状があらわれ、長期の投薬が必要となる場合もあります。
ガスモチン承認申請時の臨床試験では、投薬期間を 2 週間として効果判定を行っていました。
2週間で7~8割改善効果が見られたため、2 週間を目安として一旦自覚症状に対する効果を評価し、投与継続の必要性について検討することになっています。
また、
ガスモチンには、「重大な副作用」として「劇症肝炎、肝機能障害、黄疸」が報告されています。
肝機能障害等を重症化させないためには、その初期症状をいかに早く把握するかが重要となります。
そのため、投与後の肝機能障害に関連する初期症状の発現を早期に見つけ直ちに適切な処置が行えるように漫然と投与しないことになっています。